前回の話
ガルマの部隊から攻撃を受けていたホワイトベースは、民間人を降ろす名目で休戦を申し入れた。ガルマ側も戦力を整える時間ができるため、休戦を受け入れることになった。部隊を補強して勝利を確実のものにしようとするガルマ、民間人を降ろしつつ密かにガンダムを後方に配置して敵の撃滅を計画するホワイトベース。なんとかホワイトベース側の作戦が成功してガルマの部隊を退けることに成功した。しかしジオンの勢力圏にいる限り、敵の追撃は終わらない・・・。
感想、各シーンで思ったことなど
アムロ、すねる
戦い続きでいよいよアムロも精神的にやられてきているらしく、眠りたくても眠れない状態が続いている。フラウが心配してくれるのだが、今のアムロは逆に苛立ってしまう。しまいには「連邦軍はホワイトベースを囮に使っていて、その間に新しい兵器を開発しているんだ」と自分たちがただの囮だと言い出す。
放映当時だったら「囮なんだ」発言は考えすぎとも感じられますが、サイドストーリーや極秘開発の機体が増えてきた(増えすぎている)昨今では、この発言は的確に感じられます。さすがニュータイプのアムロ。
参謀本部(防衛軍本部)との連絡がつく
「ホワイトベースは敵の戦線を突破して、海に脱出することを望む」との暗号通信が届く。やっとのことで通信ができたのに、助けにも来ないという結果にリード中尉やブライトは苛立つ。
武器弾薬が底をつきかけている現状、次に大きな戦いがあったら支えきれない状態で、生き抜くためにはどうすればいいかと悩み考えるブライト。そしてリード中尉は「生き抜くだけなら簡単だよ、ブライト君」「ホワイトベースを捨てりゃあいいんだ」と、究極の発言をする。
リード中尉もついに諦めの発言をしたことで、ホワイトベースの現状のヤバさが伝わってきますね。
食料問題も深刻に
もちろん足りなくなるのは武器弾薬だけではなく、食料問題も発生し始めてきたホワイトベース。食堂(らしきところ)で食事をしようとしていたアムロだが、避難民のおじさんが隣の子供の食べ物を盗んで食べているところを目撃してしまう。
おじさんはそそくさと退散、アムロは子供に「一緒に食べよう」と言い、自分の食べ物を差し出した。フラウはアムロにちゃんと食べるように言うが、「だったらこんなところで食べさせるな」とアムロが一喝して食堂を出ていった。
子供が食べ物を盗られているのをみて、その場で自分だけ正規パイロット用の食事を食べるのは気が引けますよね・・・。
コアファイターでパトロール、ガウを発見
パトロールを出そうとブライトが提案、アムロを呼び出すがアムロはこれを拒否。リュウさんとハヤトが代わりにコアファイターでパトロールに出ることになる。二人はガウを発見、ホワイトベースに戻りコアファイターはガンキャノンとガンタンクに換装される。
一方ガウのほうもコアファイターをキャッチ、敵(ホワイトベース)が焦っているとみてドップの部隊を出撃させる。
アムロ、出撃を拒否
何度も戦わされて嫌になったと言うアムロ。フラウは「アムロが戦ってくれていなければ私はとっくに死んでいた」と言うが、アムロ自身、戦っていなければ自分も死んでいたという思いもあり複雑な心境であることを明かした。
実際サイド7ではアムロも死に物狂いでしたからね・・・。そんな戦いを続けていればいつかは壊れてしまいますよ、普通は。
ブライト、アムロの部屋に殴り込み
アムロにガンダムに乗るよう説得(殴り込み)に来たブライト。アムロを殴って説得するが、アムロは反発してしまう(このシーンで伝説のセリフが出ます)。
ブライトがシャアを引き合いに出すとアムロの態度が一変、フラウの喝(応援)もあってかアムロは再びガンダムに乗ることを決意する。
ここのシーンはブライトさんの動きとかアムロの名セリフとかがてんこ盛りで出てくるので、是非注目してみてください(笑)。
ホワイトベース、左舷を狙われる
いろんな都合からよく左舷を狙われるホワイトベース。今後も左舷を狙われる機会が多いので要注目。
ガンダム発進、空中戦
ガンダムがバーニアを使ってジャンプし、空中でドップを撃墜していく。そのジャンプでの到達高度はドップのいる高度にまで到達し、敵は驚愕する。ガンダムの着地際を援護するガンキャノンとガンタンクの助けもあり、アムロはドップを次々に撃墜していった。
ガルマの乗るドップと対するガンダムだが、ビームサーベルでドップの右翼を切ることはできたが逃げられる。
重力下において単機でここまでジャンプできるモビルスーツはジオンも完成させていなかったと思われます(ドダイを使えば別ですが)。
ここではじめて撃墜数をカウントしながら倒すアムロを見れます。
ガルマを追うアムロをミデア(マチルダ)が制止する
逃げたドップ(ガルマ機)を追うガンダムだったが、それはガルマの策略だった。むやみに追いかけすぎてガウのビーム砲の射程に入ってしまうが、シャアの企みとミデアの制止のおかげでガウの攻撃を受けずに済んだガンダムであった。
補給物資を持ってきてくれたミデア(マチルダ)
レビル将軍からの指令で来たのであって、参謀本部とは関係ないと言うマチルダ中尉。
補給物資を届けてくれただけでなく、サラミスの乗員(リード中尉含む)と避難民の受け入れもしてくれることに。
そして、「連邦軍内にはホワイトベースを見捨てていない人がいることを忘れないで」と言って立ち去って行った。
アムロはマチルダに憧れのような恋心を抱くのであった・・・。
私が選ぶ名言(名セリフ)集
親父にもぶたれたことないのに!
ブライトに殴られて(二発目)、アムロが言ったセリフ。
殴られたときに言うといろんな意味で破壊力抜群なセリフです(笑)
悔しいけど、僕は男なんだな(アムロ)
フラウがガンダムに乗ると言ったがそれを止め、自分がガンダムに乗って戦うことを決心したアムロのセリフ。
戦いに行くことを決意したアムロ、かっこいいですね(その前が拗ねすぎていたのでプラマイゼロに近いですが(笑))。
あなたはエスパーかもしれない(マチルダ)
ホワイトベース内でブライト達と会話後、マチルダがアムロに言ったセリフ。
この段階でアムロをエスパーと感じたマチルダ中尉はすごいと思います。正直、今の段階では勘の鋭さはそこまで出ていないと思いますので。
私の印象に残ったシーン
子供の食べ物を盗る大人
補給もままならないために避難民達への食事も十分に与えることができないホワイトべース。
そんななかで子供の食べ物を大人がこっそり盗んで食べるシーンがあり、見ていて切なくなります。
戦時で食べ物もままならない状態なんであまり強く言えないですが、人の醜さみたいなのが出てて嫌ですね・・・。
アムロがブライトに殴られる一連のシーン
ここは1stガンダム屈指の名シーンですので、一連のセリフを書いてみたいと思います。
ブ):ブライト、ア):アムロ (フラウのセリフは省略)
ブライトがアムロの部屋に殴り込みに来る
ブ)アムロ!貴様なぜ自分の任務を果たそうとしないんだ
ア)ブライトさんはなんで戦ってるんです?
ブ)今はそんな哲学など語っている暇はない
立てよ、おい!
ア)やめてくださいよ
そんなにガンダムを動かしたいんなら、あなた自身がやればいいんですよ!
ブ)何!できればやっている!貴様に言われるまでもなくな!
ア)僕だって、できるからやっているんじゃないですよ
ビシッ!(一発目)
ア)な、殴ったね
ブ)殴ってなぜ悪いか(例のポーズ)貴様はいい、そうしてわめいていれば気分も晴れるんだからな!
ア)ぼ、僕が、そんなに安っぽい人間ですか!
~アイキャッチが入り、その後に戦闘シーン~
ビシッ!!(二発目)
ア)二度もぶった!親父にもぶたれたことないのに!!
ブ)それが甘ったれなんだ!殴られもせずに一人前になったやつがどこにいるものか!
ア)もうやらないからな!誰が二度とガンダムなんかに乗ってやるものか!!
殴ってなぜ悪いか!のときのポーズも印象深く、このシーンは殿堂入りですね。
1stガンダムという作品は、アムロがガンダムを拒絶し・執着・最終的にガンダムを超える(技量)ことになるのが魅力の一つでもあります。今回はその[拒絶]の部分に当たります。
シャア、ガウのケーブルに細工
ガルマがガウに通信してきても、ガウ側で通信をキャッチできないようにシャアがケーブルに細工をします。この件ではもちろんガルマは可哀そうなんですが、技師長が懲罰を受けることになったことがなんともいえない気持ちになりますね・・・。ま、ケーブルが簡単にいじれるようになっている設計自体に問題ありですがね(笑)。
主な登場兵器
連邦
RX-78-2ガンダム(ハイパーバズーカ)
RX77-2ガンキャノン
RX-75ガンタンク
FF-X7コアファイター
ホワイトベース
ミデア輸送機
ジオン
ドップ(ガルマ機含む)
ガウ
終わりに
名シーン、名セリフがバンバンでてきた回でした。
シャアのガルマに対する行動も直接的になってきていて、ガルマ危うし!ですね。
では次回、[ガルマ散る]になりますので、よろしくお願いします(笑)。