前回の話
ガルマの仇討ちとしてガウで攻めてきたジオン兵とイセリナ。シャアもルッグンで加勢して攻めてきたことでホワイトベースは危機に陥る。
ガンダムとガンキャノン、ガンタンクの活躍でガウの撃墜に成功はするが、アムロはイセリナから仇と言われ、戦争の現実を感じるのであった。
感想、各シーンで思ったことなど
ガルマの国葬(開始直前)
ギレンに意見を押し通されガルマの国葬を執り行うことになり、ズムシティの国葬の場にはジオン兵のほか国民たちも大勢集まっていた。
ザビ家の面々が登場すると、参列者たちは「ザービ、ザービ、ザービ」とザビ家を称える声をあげ、異様な空間となっていた。
後でブライトも言いますが、独裁国家ですね。このザビ家の血筋が後々の歴史でも争いの火種になっていくところがおそろしい部分です。
ランバ・ラル隊、登場
ガルマの仇討ち部隊として、ドズルの命令で地球に降りてきたランバ・ラル隊。ランバ・ラルの乗る戦艦ザンジバルは単独での大気圏突入も可能な高性能な戦艦であり、地球に降りて早々にホワイトベースへの攻撃を開始しようとしていた。
このランバ・ラル、オリジンを見るとわかりますがラル家はもともとダイクン派のため、あまりよく思われていない節があります。ですがランバ・ラル自体は部下からの信頼が厚く、軍務に忠実です。実績もあるかなり有能な兵士です。
ガルマを討ったがゆえにそんな敵に狙われるホワイトベース。そりゃあ休めないですね・・・。
ホワイトベースの乗員の疲労が危険値に
目に見えて疲労しているアムロとブライト。アムロはどこか虚ろな様子でガンダムの予備のコンピューターを修理、ブライトは周りに対し強く当たってしまうことが多くなってきていた。
そんな中、敵の接近をレーダーがキャッチした。
アムロの精神状態はかなり不安定になっています。ブライトもストレスからイライラしているのが目に見えてわかります。
ザンジバル接近、ホワイトベースは雲の中へ逃げる
大気圏突入時の速度を利用してホワイトベースに強襲をかけるザンジバル。ホワイトベースはエンジンの調子も悪いため、一時雲の中に逃げ込むことに。
雲の中は嵐で雷が鳴り響いており、宇宙(コロニー)育ちであるフラウやカツ、レツ、キッカは雷をジオンの新兵器であると思い込み怯えていた。
アムロは雷の激しさを見て、イセリナの怒り(銃を向けている姿)の映像がフラッシュバックし恐怖を感じてしまっていた。
雷に驚くのはジオンも同じで雷を連邦の新兵器と言って驚くのだが、そこはランバ・ラル、「これが地球の雷というものだ!」と部下を落ち着かせた。
現段階での能力は低いかもしれませんがアムロはニュータイプですので、イセリナに銃を向けられたときに彼女の憎しみや怒りを感じとってしまったのではないでしょうか。
そのときの感覚が雷の激しさと重なり、フラッシュバックしてしまったのかなと思います。
ホワイトベースはエンジン不調で緊急着陸
ザンジバルの攻撃でエンジンの調子が悪化し、緊急着陸を余儀なくされたホワイトベース。
なんとか隠れられそうな場所を発見し、そこへ着陸することになった。
ブライトはすぐにガンダム、ガンキャノン、ガンタンクの出撃を命じるが、アムロの様子がおかしかった。
リュウが喝を入れるが、なにか気だるそうな感じでパイロットスーツの着用も満足にできない様子であった。
Ζガンダムを見たことがあると物語終盤のカミーユと重なってしまって不安になります。実はアムロも精神を持っていかれそうになっていたのではないかと。
ザンジバルからモビルスーツ出撃
コムサイがホワイトベースを発見し、発光信号をあげた。
ランバ・ラルはグフ、アコースとコズンがそれぞれザクⅡに搭乗、ザンジバルから出撃した。
ブライトがガンダムとガンキャノンの発進を急がせるが、リュウいわく、アムロは[新米のよくかかる病気]とやらになっていて出撃が困難な状態だった。
ガンダムを出さないと勝ち目がないため、アムロを無理やり出撃させる荒療治を実行することになった。
荒療治といってアムロを無理やり出撃させますが、こいつら勝算あって今のアムロを出撃させたのかよ?と疑問を抱かずにはいられません。
新型モビルスーツ、グフ
無理やりカタパルト発進をさせられたアムロだったが、出てすぐにグフと対峙してしまう。
なんとかグフのヒートロッドをシールドで受け流すが、ジオンの新型モビルスーツ、グフに驚きを隠せない様子であった。
ザクもクラッカー(手榴弾)でガンダムに攻撃。しかしこちらもガンキャノンとガンタンクが援護に加わり両者3対3の状態になった。
ガンダムとグフの攻防は激しく、お互い致命打を与えることはできなかった。
グフとの近接格闘戦が熱いです!ガンダムがビームサーベルを振り下ろすのですが、ガンダムの腕をグフがシールドで押さえてそのままガンダムの横っ腹にキックを叩き込みます。グフのキックもなかなかかっこいいですね。
ランバ・ラル隊、撤退
地球に降りてきたばかりでまだ不慣れな戦場のため、ランバ・ラルは戦果を焦ることなく撤退していく。
ギリギリだったアムロ達は、ほっと胸をなでおろすのであった。
欲張らずにまずは敵の戦力をはかる、ランバ・ラルの有能さがあふれていました。
ガルマの国葬(本編)
戦いから戻ったアムロ達。ジオンは世界中にガルマの国葬の実況放送を流していた。
敵の親玉でもあるギレン・ザビの演説を聞き、アムロは現在戦っている敵、ジオンというものを見せつけられるのであった。
そしてこのときシャアは、とある酒場(バー)でキシリア親衛隊の者に声をかけられていた。
私が選ぶ名言(名セリフ)集
ザクとは違うのだよ!ザクとは!!(ランバ・ラル)
ガンダムとの戦闘時に言ったセリフ
ザクとの性能差を見せつけられてからのセリフなので、説得力が違いますね。
逃げられた・・・というより、見逃してくれたのか・・・(アムロ)
ランバ・ラルの撤退時に言ったセリフ
そのまま戦っていたらどうなっていたかわからない、グフ(ランバ・ラル)はそれほどすごかったんですね。
坊やだからさ(シャア)
ギレンの演説中に言ったセリフ
なぜだ!の合いの手にはコレ!!
これが・・・敵・・・?
ギレンの演説を聞いたアムロのセリフ
今まで敵の実態を知ることはなかったアムロなので、ジオンとはどういう国なのかを知る良い機会となったでしょう。
ガルマの国葬、ギレンの演説
しかし、これは敗北を意味するのか。否!始まりなのだ!
地球連邦に比べ、我がジオンの国力は30分の1以下である。にもかかわらず、今日(きょう)まで戦い抜いてこられたのはなぜか。
諸君!我がジオン公国の戦争目的が正しいからだ!
一握りのエリートが、宇宙にまで膨れ上がった地球連邦を支配して50余年(よねん)。
宇宙に住む我々が自由を要求して、何度連邦に踏みにじられたかを思い起こすがいい。
ジオン公国の掲げる、人類一人一人の自由のための戦いを、神が見捨てるわけはない!
私の弟、諸君らが愛してくれたガルマ・ザビは死んだ・・・なぜだ!
戦いはやや落ち着いた。
諸君らはこの戦争を対岸の火と見過ごしているのではないのか。
それは罪深い過ちである。
地球連邦は、聖なる唯一の地球を汚(けが)して生き残ろうとしている。
我々はその愚かしさを地球連邦のエリートどもに教えねばならんのだ。
ガルマは、諸君らの甘い考えを目覚めさせるために、死んだ!
戦いはこれからである。我々の軍備はますます整いつつある。
地球連邦軍とてこのままではあるまい。
諸君の、父も兄も、連邦の無思慮な抵抗の前に死んでいったのだ!
この悲しみも怒りも、忘れてはならない!
それをガルマは、死をもって我々に示してくれたのだ!
我々は今、この怒りを結集し、連邦軍に叩きつけて初めて真の勝利を得ることができる!
この勝利こそ、戦死者全てへの最大の慰めとなる。
国民よ立て!
悲しみを怒りに変えて、立てよ国民!!
ジオンは、諸君らの力を欲しているのだ!
ジーク・ジオン!!!
私の印象に残ったシーン
雷に驚く両陣営
ホワイトベースとザンジバル、ともに雲の中に入った際に乗員が雷に驚くシーンがあります。
コロニーでも天候の操作により雨などを降らせることが可能になっていますが、わざわざ雷まで再現することはありませんもんね(危険ですし)。コロニー育ちの人が雷に驚くのも無理はありません。知識として知っていたとしても、実際に見たことがない人が雷を間近でみたら兵器にも思えるでしょう。
白目のアムロ
新米のよくかかる病気とやらにかかった状態のアムロ。
リュウに呼びかけられる前は白目で座っていました(笑)。このシーンは笑わせにきてると思っちゃいます。
グフの登場
雷が鳴り響くなかグフが登場するのですが、手ごわいモビルスーツが現れた感がすごい演出で、かっこいいです。
ハイパーバズーカに巻き付くヒートロッド
ヒートロッドの性能がわかっていない段階でバズーカにヒートロッドを巻き付けられるのですが、アムロはとっさの判断でバズーカを手放し、シールドまで構えます。
このあたりは勘が鋭いというか、ヒートロッドの性質を瞬時に理解したアムロはすごいです。
実際バズーカは電撃による熱で弾倉が爆発しています。
主な登場兵器
連邦
RX-78-2ガンダム(ライフルであったりバズーカであったり・・・)
RX-77-2ガンキャノン
RX-75ガンタンク
ホワイトベース
ジオン
MS-06ザクⅡ(マシンガン、クラッカー)
MS-07グフ
ザンジバル
コムサイ
終わりに
ギレンの演説、ランバ・ラルと新型モビルスーツグフの登場など、名シーン連発で話も進んだ回でした。
ランバ・ラルとの戦いで成長していくアムロも見所となっていきます。
次回はアムロの母が登場しますが、結構切ない回になります。
ではまた次回、よろしくお願いします。